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名古屋コーチンの肉質は固いの?その真実と特徴

名古屋コーチンの肉は固いのが魅力


名古屋コーチンの肉質について、一部では「固い」という評価もあります。しかし実際のところはどうなのでしょうか?この記事では名古屋コーチンの特徴をあげながらご説明していきます。
実際には固いという表現よりも、『歯ごたえがよい、噛めば噛むほど味わい深い』という表現が正しいといえます。

名古屋コーチンの肉質が「固い」理由とは?


名古屋コーチンは、日本で広く知られる「地鶏」の一つです。地鶏は特定の要件を満たす鶏のことで、具体的な要件は以下の通りです。

  1. 日本の在来種の遺伝子を半分以上持つこと。
  2. 飼育期間が75日以上であること。
  3. 28日齢以降、鶏たちは「平飼い」で飼育されること。
  4. 28日齢以降、鶏たちは1平方メートルあたり最大10羽まで飼育密度が制限されること。

名古屋コーチンは、通常の肉鶏と比較して育成期間が長く、120日から150日かかります。これは一般的な肉鶏の3倍以上の期間です。名古屋コーチンは広いスペースでじっくりと育つため、筋肉がしっかりと発達し、肉質が引き締まります。これにより、一般の鶏肉よりも格段に美味しく、食感が固く高品質な肉質となります。この「固さ」は、鶏が自由に歩き回り、時には飛び跳ねることによって筋肉が鍛えられるためです。この独特の食感は、噛むたびに豊かな味わいが感じられる特徴があります。

鶏肉が固くならないようなテクニック

話題はそれますが、一般的に鶏肉が固くならないような工夫をお伝えします。調理するうえで特に効果的な方法は下記の通りです。

  • 下味をつける:下味をつけることで柔らかさを保ち旨味を引き出すことができます。酒、しょう油、みりんなどを使ったマリネ液(調味液)で数時間から一晩寝かせるとより味がしみこみます。
  • 加熱時間の調節:焼く、煮る、蒸すなどの調理方法において加熱しすぎると固くなってしまうので調理方法に沿って適切な加熱時間を図ります。
  • 火の通し方:中火から弱火でじっくりと加熱することで優しく火を通します。

名古屋コーチンのしっかりした食感や、濃厚な味わいを楽しむ料理例

名古屋コーチンは、肉質に特徴がありますが、そのしっかりした食感や濃厚な味わいを楽しむことができます。
以下に数ある名古屋コーチンならではの料理例の中から代表例を3つご紹介します。

名古屋コーチンの鶏鍋

名古屋コーチンの鍋は、その出汁の旨さが特に際立つ美味しい料理の一つです。正肉、ぶつ切り肉の旨味が出汁に広がり、豊かな味わいを楽しむことができます。
名古屋コーチンの鍋は、鶏ガラだけでなく、新鮮な野菜やきのこ類を使用します。これらの食材を一緒に煮込むことで、出汁に野菜の甘みと風味が広がり、バランスのとれた味わいを作り出します。

名古屋コーチンの親子丼 

名古屋コーチンの親子丼は、名古屋コーチンの鶏肉と卵を使った料理で、濃厚な出汁と共に食べられます。定番の人気商品です。
ご家庭で美味しく楽しむための基本的なレシピをご紹介します。

材料(2人分):

 名古屋コーチンのもも肉やむね肉(約200g)
 玉ねぎ(半分、薄切り)
 卵(2個)
 だし(約200ml、鶏がらや昆布からとったものがおすすめ)
 醤油(大さじ2)
 みりん(大さじ2)
 砂糖(大さじ1)
 塩(少々)
 ご飯(適量)


作り方:

  1. 名古屋コーチンの肉を食べやすい大きさに切り、軽く塩を振って下ごしらえをします。玉ねぎは薄切りにします。
  2. フライパンに、醤油大さじ2、みりん大さじ2、砂糖大さじ1と玉ねぎを入れ、中火で2分ほど煮ます。
  3. 鶏肉を加え、弱火~中火くらいで鶏肉が白っぽく火が通ってくるまで煮ます。
  4. 卵をボウルで溶き、フライパンにそっと注ぎます。卵が少し固まったら、蓋をして弱火で蒸し煮にします。卵がとろっと仕上がるまで蒸し煮しましょう。
  5. ご飯の上に盛り付け、完成です。

この名古屋コーチンの親子丼は、濃厚で風味豊かな出汁と、名古屋コーチンのジューシーな肉が絶妙に組み合わさります。ぜひお試しください。

名古屋コーチンの骨付きもも焼き

名古屋コーチンのもも焼きは、ジューシーで美味しい料理です。以下は、名古屋コーチンの骨付きもも焼きを美味しく作る基本的なレシピです。

材料(2人分):
 名古屋コーチンの骨付きもも肉 2本
 塩(小さじ1/2)
 酒(大さじ1)
 醤油(大さじ2)
 はちみつ(大さじ2)
 生姜すりおろし(小さじ1)
 にんにくすりおろし(小さじ1)
 オリーブオイル(大さじ1)
 黒こしょう(少々)


作り方:

  1. 名古屋コーチンの骨付きもも肉を骨に沿って切り込みを入れてください。
  2. 肉に塩を振り、全体にしっかりともみ込みます。
  3. 密封袋に肉と(酒大さじ1、醤油大さじ2、はちみつ大さじ2、生姜すりおろし小さじ1、にんにくすりおろし小さじ1)を加え、さらに揉み込んでしっかり閉じて冷蔵庫で2~3時間漬け込みます。
  4. フライパンを中火で熱し、油をひかずに肉を皮面から入れ、余分な油をキッチンペーパーで拭き取りながら10分程焼き目がつくまで焼きます。
  5. 皮面がしっかりと焼き色がついたところでひっくり返し、さらに5分程焼きます。竹串をさして透明な肉汁が出たらOKです。
  6. お皿にのせて黒こしょうを挽いて完成です。
    クリスマスにもぴったりの美味しい一品です。ぜひお試しください!🎄🍗

まとめ

名古屋コーチンは独特の肉質で、しっかりとした歯ごたえがありますが、それが固いというわけではありません。
むしろしっとりとした食感が特徴で、噛めば噛むほどにその旨味が広がります。

そもそも肉質の感じ方は個人差があります。柔らかさを求める人にとっては、名古屋コーチンの肉は固いと感じられるかもしれません。しかし、しっかりした食感と味わいを楽しみたい方には逆に魅力的な特徴といえるでしょう。
名古屋コーチンの肉質は固いというイメージは誤解であり、是非その特徴にあった料理を一度食べてみてください。

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